2015年2月27日金曜日

偽札の話

モンゴルの最高額紙幣は20,000MNTです。現在の相場で約1,200円というところでしょうか。
1,000円札が最高額紙幣ということですので、高額な買い物をすると非常にかさばることとなります。
1,000万円分の現金を手で持つと大人でも精一杯ですし、銀行に持参しても数えてもらうだけで1時間近くかかるのではないかと思います(危ないのでそんなことする人はあまりいないと思いますが)。でも、私でも実感する身近な例では、生活費など500USDほどを両替することはままあるのですが、現在では20,000MNT札で200枚近くになりますので財布には入り切りません。
このように最高額紙幣が少額であることは、マネーロンダリングなどの不正防止や紙幣の偽造防止には非常に役立っているように思います。

偽造についていえば、ホログラム 、マイクロ文字、すかし、特殊印刷など、モンゴルの紙幣にも偽造防止技術は多様されています。特にホログラムの偽造などは非常に困難だと思われますが数種類のホログラムが用いられているうえその印刷も改訂を重ねています。印刷はイギリスで行われており、技術的には高水準だと思います。

と、こういう話題を出させていただいたのは、今日、ゴビアルタイ県で20,000MNTの偽造紙幣が発見されたニュースを読んだからです。展示会場、銀行など複数の場所から発見されているようです。
プリンター印刷されているとのことですが偽造レベルはわかりません。ただ、写真を見る限り、かなり状態が悪く痛んでいる(くたびれている)ように見えます(もちろん、そのように装っているのですが)。

これは実は大事なことで、モンゴルの紙幣は比較的汚れて状態の悪いものが多く流通しているような気がします(私自身、1か月に何度か紙幣をテープで貼って修理する日があります)。これは、紙質の問題なのか、流通時の取り扱いの問題なのか、それとも中央銀行の流通から回収までの期間が長期間なのか不明ですが(私はもっとも大きな原因は回収の問題かと思っていますが)、その結果、せっかくイギリスに依頼している高度の偽造防止技術は、台無しになっているように思います。くたびれた札が多いので、偽造も容易になるということです。最高額紙幣でも1,200円と損害が少なくすむところが不幸中の幸いだとも言えますが、困ったことだと思います。

2015年2月26日木曜日

モンゴルにおける訴訟テクニック

モンゴルは先週まで旧正月月(ツァガーン・サル)休みでした。チベット歴の関係でここ数年、旧正月をいつにすべきか学説がわかれ直前まで日程が決まらないような状況がありましたが、今年は2月20日が元旦ということで、混乱もなく確定していたようです。
地方の裁判所

(モンゴルの)新年最初の更新は、ブログの表題が「モンゴル法」ですので、モンゴルの裁判所における訴訟テクニックについて述べたいと思います。

日本の裁判では、自己の主張を裏付けるために、弁護士は、法律だけではなく、最高裁判所の判例、下級裁判所の裁判例を引用することが多くあります。判例は先例として重視され、公平な法の適用を実現するために後の裁判所の判断に大きな影響を及ぼしているのです。そのため、日本の裁判所においても判例・裁判例情報が公開されていますし、判例を解釈した専門誌など多数存在しています。

この点、モンゴルの訴訟の実情は異なるようです。裁判官は、ほかの裁判所の判決を弁護士が引用することを非常に嫌うようです。これは、裁判官の独立という論点とからめて考えられているようですが、簡単にいえば、訴訟当事者(=その代理人である弁護士)が裁判官に圧力・影響をあたえることになるという考えです。
モンゴルでも日本と同様判例はインターネット、書籍、雑誌等で公開されています。しかし、それは裁判所の透明性の確保や、研究のためであるとのこと。もちろん、弁護士は訴訟戦略上判例を利用して主張を考えるし、裁判官は判例を調査して判決を書いているのですが、訴訟では引用しないほうがよい。学者の論文等を引用するのも同様に解されている現状です。
したがって、賢い弁護士は、判例の引用であると裁判官に思われないような形で、実際には判例のロジックを「引用」することになります。

是非はともかく、モンゴルで訴訟に巻き込まれた場合には、注意が必要なことだと思います。

2015年1月20日火曜日

モンゴルの税金に関する不服申立て方法

モンゴルの一般税法には、納税者の不服申立て方法として次の規定があります(同法72条)。


パターン1
1 税務検査官の決定に対して、管轄税務署長に不服申立てをする(30日以内)。
               ↓
2 税務署の決定に対して、上級の税務局に不服申立てをする。



パターン2
1 税務検査官の決定に対して、紛争解決委員会に不服申し立てをする。
               ↓
2 紛争解決委員会の決定に対して、上級の紛争解決委員会に申立てる。


いずれかのパターンで2の段階の決定にも不服がある場合には、裁判所に不服申立てをすることとなります。

2015年1月1日木曜日

今年もよろしくおねがいします

2015年最初の更新となります。

今年の年末年始は家族とモンゴルで過ごしました。

今年1年の皆様のご健康、ご成功をお祈りいたします。



2014年12月24日水曜日

引き続きマルチンテレビについて

今日はクリスマス・イブですが、夜は相変わらず生放送出演です。
モンゴルでテレビにレギュラー出演することになるとは思いついたこともなかった。こんなことが現実なんだから人生何が起きても不思議でない。今日のテーマは「解雇」!どしどしお電話ください。

ところで、日本のテレビでは「フリップ」が多用されていますよね。モンゴルではこれがあんまり使われていません。今日の放送から日本風にフリップを使って説明を入れるようにしました。視聴者に分かりやすく、より面白い番組にしたいと考えています。

2014年12月15日月曜日

テレビ出演

モンゴルに来て以来、テレビ番組には何度か出演しているが、先日ははじめて生放送に出演した。「牧民(マルチン)テレビ」局の「法律の時間」という番組。

午後7時からの番組だが、私はどんな番組かも何をさせられるかも、当然生放送だとも知らずにテレビ局に6時30分すぎに到着し、「調停をテーマに適当に話す」という番組の趣旨を告げられた。番組は知り合いの弁護士2人と私の3人で調停についてのトークを行い、合間合間に、視聴者からの生電話での質問に受け答えするという、非常にスリリングな番組であった。

1時間番組ということをその場で聞いて驚いたが、驚く間もなく「トムとジェリー」の後に番組がはじまり、あっという間に1時間が過ぎた。面白かった。

2014年12月9日火曜日

新警察総局長

知り合いが新しい警察総局長(日本でいえば警察庁長官)に就任されました。

おだやかな感じの人格者で、アメリカやロシアにも留学され、組織犯罪関係の部門や法執行大学の学長もされていました。

モンゴルでは内閣が替わって上のほうから人事が刷新さています。困ったと思うこともあれば、こういうよいこともあります。