2014年9月2日火曜日

最近のモンゴル訴訟事情②

前回の続きです。

最近の訴訟では、1 不動産関係事件と、2 保険関係事件の増加傾向が見られると書きました。
そのうち、1 不動産関係事件としては、1-1 マンション面積のトラブルが激増している点にふれました。
不動産関係事件のうち、もう1つ、増加している紛争は次のようなものです。

1-2 マンション管理組合とのトラブル
この類型は、マンション所有者側に問題がある紛争と、管理組合側に問題がある紛争とに分けられます。


写真:マンション購入時には、水周り、共有部分、周囲の環境など慎重にチェックする必要がある。


1-2-1 マンション所有者側に問題がある紛争
管理料金未払いの問題が多く発生しています。この場合、所有者側には管理組合がきちんと管理しない(例として、掃除、ごみ捨場、電気水道、出入口等の管理を適切にしてくれない管理組合はとても多い)ことに対する不満があることが多いのですが、それとこれとは別の話であり、やはり決められた管理費を支払わなければほぼ間違いなく訴訟では敗訴しているようです。
なお、マンションの管理費は銀行振り込みできない場合が多いです。したがって、海外在住の方がモンゴルで投資用マンションを購入するような場合、管理費の支払方法をどうするか(現地の人に手渡ししてもらうなど)あらかじめ考えておくことが必要です。

1-2-2 マンション管理組合側に問題がある紛争
マンション管理組合は、管理業務を委託された組合でありますが、必ずしもマンション所有者・居住者の意思に従って動きません。
マンション分譲時に業務を委託された者が管理組合を支配し、勝手に管理事務所として使用しているマンションの一室を売却するような事案も見受けられます。この場合、この部屋には売主の所有権はないのが通常ですので、無権利者からの譲受であり、買主は保護されません(日本のように第三者保護規定はありません)。
したがって、マンション購入の際には売主の権利を権利証等で厳重に確認しておく必要があるのです。
また、モンゴルでは建設前のマンションが売買されることもあり、その場合には、マンションが完成・登録されていないので、権利証は存在しません。このような不安定な取引は極力避けるべきでしょう。



年齢を意識する

 高校の同窓会の案内が届いた。卒業後30年以上経ってはじめての同窓会である。同級生は皆50歳を超えている。生憎、所用で参加できないのだが、いまだに14歳のときから考えていることはほとんどおんなじで年齢を意識することなどほとんどないぼくも、ああ、おじいさんになったのかとしみじみする...